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慢性腎臓病(CKD)

慢性腎臓病(CKD)って???
新たな国民病、「慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)」

慢性腎臓病(CKD)とは

  • 腎臓の働きが、健康な人の60%以下に低下するか、尿検査をするとタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態をいいます。
  • 慢性に経過するすべての腎臓病を含みます。
  • あまり聞き慣れないかも知れませんが、実際には日本において推定1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)も存在すると考えられており、新たな国民病として注目されています。
約8人に1人がCKD

自分は腎臓病とは関係ないと思わずに、まずは早期発見のため検査を受けることから始めましょう。

検査は非常に簡単にでき、尿と血液検査のみで簡単に分かります。
当クリニックでは腎臓病の早期発見を目的としたCKD検診も行っています。

CKDの定義

下記ののいずれか、または両方が3カ月以上持続した状態のことを言います。

尿検査で尿蛋白陽性、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らかであること
GFR(eGFR)が60(mL/分/1.73m2;単位)未満に低下していること

GFR:糸球体ろ過量といい、腎機能を表す指標です。

簡単にまとめると!!

尿検査の異常(特に蛋白尿の存在)
腎臓の機能が100点満点中60点未満の状態が3ヶ月以上継続すると、CKDと診断されます。

CKDがあるとどうなるの?

  • CKDは、生活習慣病(高血圧、糖尿病など)や、メタボリックシンドロームとの関連も深く、誰もがかかる可能性のある病気です。腎臓は体を正常な状態に保つ重要な役割を担っているため、CKDによって腎臓の機能が低下し続けることで、さまざまなリスクが発生します。
  • 年をとると腎機能は低下していくため(いわゆる加齢現象)、高齢者になるほどCKDが多くなります。高齢者のすべてのCKDが危険ではありませんが、高血圧、糖尿病、コレステロールや中性脂肪が高い(脂質代謝異常)、肥満やメタボリックシンドローム、腎臓病、家族に腎臓病の人がいる場合は要注意です。
  • 腎臓の機能が10%以下にまで低下すると、生命に危険を来し、透析治療を余儀なくされます。
  • さらにCKDは、透析になるだけではなく、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患の重大な危険因子になっています。
腎臓

腎臓を守ることは、心臓や脳を守ることにもなり、健康寿命を長くすることにつながります。

CKDの重症度分類

自分の腎臓の機能が何点くらいあり、自分がどのグレード(重症度)にいるか把握する事がとても大切な事です。

病期

原疾患

エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013より引用

簡単にまとめると!!

赤色のゾーン(腎臓の機能が45%未満あるいは蛋白尿がたくさんでている状態)では、将来人工透析を必要としたり、心臓血管病(狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血など)のリスクが高くなります。

腎臓の働きとは

  • 腎臓はソラマメのような形をして、腰のあたりに左右1個ずつ、合計2個ある臓器です。

腎臓の働き

腎臓の働き

腎臓の働きを工場に例えると

①ゴミ処理工場
②水分処理工場
③ホルモン産生工場

と言えます。

①ゴミ処理工場

人間は食事をしたり、日常生活をおくるだけで体内に老廃物(ゴミ)が湧いてきます。血液中にあふれでてくるこのゴミを処理する(おしっこに捨てる)臓器が腎臓と言えます。

⇒この機能が低下すると、体内にゴミがあふれてきて吐気、頭痛、食欲不振、体のだるさなどの症状が出てきます。

②水分処理工場

腎臓ではおしっこを作っていますが、おしっこの中には水分の他にも、①のごみ物質や、体にたまった余分な塩水を捨てる働きもあります。

⇒この機能が低下すると、足や顔などにむくみが出てきます。

③ホルモン産生工場

意外に知られていない働きですが、腎臓は健康に生活していくために大切なホルモンも産生しています。貧血にならないようにエリスロポエチンというホルモン、骨を丈夫にするホルモン、血圧を調節するホルモンなどを作っています。

⇒この機能が低下すると、貧血になり息切れやだるさなど。骨がもろくなり骨折。血圧が高くなったりします。

どのような症状がでるの?

  • CKDの初期は自覚症状がありません。
  • 病気が進行すると、貧血、倦怠感、むくみ、息切れ、食欲低下、吐き気などの症状が現れてきます。これらの症状が自覚されるときには、すでにCKDがかなり進行している場合が多いといわれています。

症状を自覚する前に、腎臓病がないか早めに検査を受けましょう。

腎臓病でみられる症状

症状

どうしてCKDが大切なのか?

  • 患者様が非常に多いため
  • 腎臓だけではなく、他の健康状態にも大きな害を及ぼすため
  • 治癒はしませんが、進行度や病気の段階に応じて治療可能であるため

⇒初期は自覚症状が出にくい病気のため、早期発見にこころがけ、病期に応じた適切な治療が重要となります。
そして、腎臓が悪化するスピードを緩やかにし、将来起こりうる合併症を予防していくことが大切です。

当院でのCKD治療のこころみ

  • まずはじっくりと問診をします。
  • 採血や尿検査を行います。場合によって腎臓超音波検査を行います。
  • 検査結果を評価して、CKDの有無についてご説明します。
  • CKDであれば、
    ①その原因のアドバイス(詳しい検査が必要な場合には近隣基幹病院と連携をとって対応いたします)
    ②重症度分類の説明
    ③必要な合併症精査
    ④治療のアドバイス
    などそれぞれの患者様の最善となる治療を考え提供いたします。
  • 使用薬剤の検討:CKD治療において、今現在使用している薬剤の調節をすることはとても大切となります。薬は腎臓から体の外へ排泄されることが多いため、腎臓の機能が低下しているCKD患者様では、薬を減らしたり、他の安全な薬剤へ変更する必要もあります。
  • 腎臓病を悪化させる要因を説明します。
  • 栄養指導:当クリニックでは院内で食事指導ができる体制を整えています。慢性腎臓病の治療において、食事治療はとても大切となるため定期的に栄養指導を行い慢性腎臓病進行の抑制に活用いたします。

腎臓病における食事ポイント

腎臓病における食事ポイント
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